これから暑い夏になっていきますよね。
車を運転していると時々見かけるのが
真夏の真っ昼間に練習しているランナーの姿。
そのたびに思うのが、
あぁ~こんな時間帯に走らないほうがいいのに・・・。
伝えてあげたいけど止まれないしお節介かな。
こんな思いを何度もしてきました。
なぜそういう思いに至ったかというと、
以前に一流ランナーの方の「苦しいだけで効果はあまり無いし、むしろ危険」という言葉を知っていましたし、
私も昼間無理をして走って泡を吹いて倒れ、救急車で運ばれたことがあるからです。
炎天下に走る、
そういう姿を少しでも見なくなるように、
いまからランニングを始める方に
炎天下のランニングは良くないということをお伝えしたいと思います。
目次
1・暑い日中の炎天下にランニングすると体に負担が大きい
暑い日に汗をかきすぎておもいっきりバテてしまった、
だとか
外で運動や仕事をしててクラッときて倒れそうになって「やばい!」て思った、
だとか
みなさん今まで暑い夏をイヤというほど体験してきたと思いますので、
科学的な根拠うんぬん言わなくても
真夏の昼間にランニングするのは体に負担が大きいということは想像できると思います。
ですが、熱中症になる危険性のある温度などの暑さ指数というものがありますので、ご紹介します。
※熱中症とは・気温が高い状態で起こる健康障害。
初期としてめまいや立ちくらみ、足がつったり大量の汗が吹き出たり、
次に頭痛や吐き気、体に力が入らなくなったり、
最終的にはけいれんや意識障害を引き起こし死に至る場合もあります。
この指数を表す指針表を見てもらうと分かるとおり、気温24度以上からすでに熱中症を引き起こす可能性があることが分かります。
※ここで出てくる暑さ指数とは、WBGTといって、人体と外気との熱のやりとりに着目し、湿度・輻射熱 (照り返しやアスファルトなどからの放熱)・気温を取り入れて計算した指標数。
※環境省 熱中症予防情報サイトさまより引用
湿度や輻射熱は条件により変化すると思われますが、湿度や輻射熱まで測定してから走る人はなかなかいないと思いますので、環境省 上記サイトさまのコンテンツ内で暑さ指数の実況と予測(※出典・環境相省 熱中症予防情報サイトさま) をされているようなのでそちらを参考に判断されるといいかと思われます。
※条件により実測値と誤差があるようですのでご注意ください。
1-1・熱中症の危険性を自ら極限まで上げているのと同じ
ここ数年非常に多くなってきているのが熱中症による救急搬送。
昔はこんなに頻繁に熱中症のニュースなんて聞くことがなかったですよね。
熱中症は原因として気温や湿度が高いときなどに体内の熱をうまく放出できなくなって熱が体内にこもることから引き起こされます。
また、運動をして体温が上がっているのにしっかりした水分・塩分補給をしなかった場合にも脱水症状になり、症状が進むと熱中症を引き起こします。
朝や夜の比較的気温が低いときなら体温との温度差が大きいのでうまく体の熱が逃げてくれますが、
当然36℃を超えたりするような暑い日中には体の中の熱が高い外気温によって外に放出されにくくなります。
なにもしていなくてもそうなるのですから、
日中の30度越えしている時間帯に走るのは熱中症の元を自ら作り出しているのと同じです。
室内にいてもエアコンをかけていなかったために熱中症になって病院に運ばれた、
なんて話を聞いた事がありますよね。
室内でもそうなのですから、
炎天下でランニングする危険性は計り知れません。
1-2・私も昼間練習して倒れて3日後に意識を取り戻しました
炎天下のランニングをしてそうなったわけではないのですが、
私も以前痛い目にあったことがあるんです。
1-2-1・昼間に初めての20km練習
走り始めてまだ何ヶ月かしか立っていないときに、
まだ10キロまでしか走ったことが無かった私は、
ランニングの会の人たちに誘われて初めて20キロ走を走ることになったんです。
その時はまだ真夏ではなく、
梅雨が明けてすぐ、くらいだったと思います。
気温も梅雨明けで上がってきていたとはいえ、
そんなに高い気温ではありませんでした。
当時水分補給が大切という知識はすでにありましたので、
500mlのペットボトル一本と500円玉を持って走ったんです。
1-2-2・脱水症状になっているのに無理して走り続けた
初めて走る20キロは想像以上にキツイもので、
早々に持っていたペットボトルは空になり、
15キロあたりで自販機用に持っていた500円玉も使い切ってしまいました。
残りの5キロ、今まで飲んだ水分だけでは足りず、
「水分がまだ飲みたい」
「のどが渇いた」
と何度も思いながらも、
キツそうな私を見て「お金貸そうか?」
と声をかけてくれた仲間の言葉に一度は借りて飲んだのですが、
それ以降は
「こんなに飲んでまだ飲み足りないなんて恥ずかしい」
と思いお金を借りるのは遠慮して、
ガマンしながら余裕のあるフリをして必死に最後まで走り切りました。
今では「喉が渇いたと感じたときはすでに脱水状態になっている」
ということは知っていますが、
当時はまだそんな知識はありませんでした。
また、梅雨明けなどに気温が上がってくると、体が暑さに慣れていないので対応しきれず、熱中症を引き起こす場合があるそうです。
それも原因のひとつだったかもしれません。
1-2-3・体が限界を超え倒れる
走り終わってみんなで座り込んで話していたのですが、
ふらふらで全然余裕が無いのを隠して
「きつかったけどなんとかいけましたよ」
なんて強がっていました。
しばらく休んで「さあ、いまから飲みに行くぞ!」とみんなが立ち上がった瞬間、
私は意識を失いました。
一緒に立ち上がった瞬間、直立の姿勢のままでそのままうしろに倒れたそうです。
後頭部も強打。
泡をふいて痙攣する私をみんながあわてて救急車を呼び病院に運んでくれました。
脱水症状による血液のドロドロのねばりが起きてるところで急激に立ち上がったため、脳の血液が不足して熱失神を起こしたんでしょうね。
1-2-4・5日間病院に入院
その後私は入院となり3日後に病院で意識を取り戻しました。
「あれ? ここは? なんでこんなところに寝てるの? 俺。」状態です。
倒れてからあとの記憶はもちろん全くありません。
3日間意識が戻らなかったくらいですから、かなり危ない状態だったんでしょうけど、当の本人は気持よく寝てました。笑。
その後も様子をみて2日ほどは入院したままでしたが後遺症もなく無事退院。
当日の他の仲間はというと、せっかくの練習終わりの飲み会がそれどころではなくなってしまいました。
あのときは本当にみんなに悪いことをしてしまったと思います。
今では笑い話ですけどね。
でも、仲間と一緒に走っていたからこそ助かったのであって、もしあのとき一人だけで練習していて倒れていたら、私は死んでしまっていたかもしれません。
それを考えると笑い話ではすまないですよね。
こういう経験がありますので、
練習量がまだそんなにない初心者の場合、
そんなに暑いと感じないくらいの昼間でも、
このくらいの危険性があるということです。
これが炎天下、ということになると、
言わなくても分かりますよね。
2・暑い日中の炎天下に走ろうとする人は無理をしやすい
真夏の昼間に走ろうとする人というのは、
「昼間しか走る時間がとれないから」という人を除いて、
おそらく暑さに強い体を作って大会で良い結果を出したいとか、
より効果的にダイエットしたいとか、
大きな目標があって取り組んでると思うんです。
そうでないと
わざわざ暑くてたまらないときに
走ろうとは思わないでしょうから。
そういう状況で走る人はたいてい必要以上に頑張って自分を追い込みます。
まるで修行僧のように体をイジメまくって強くなろうとするんです。
ただでさえ自分を追い込めば体に負担がかかるのに、
炎天下がものすごい追い討ちをかけるんです。
体にいいはずがありません。
力を付けようと頑張りすぎてしまい、
逆にダメージを受けて体力が下がってしまって、
そのまま回復しなくなる可能性もあります。
元一流ランナーの浅井えり子さんもご自身の著書の中で
暑い日中のハードな練習は苦しいだけで効果があまり上がらないので
避けるように、とおっしゃっています。
日中の暑い中、ハードな練習をするのは避けてください。苦しいだけで、あまり効果が上がりません。むしろ脱水症状や日射病を引き起こす恐れがあります。できれば朝や夕方の涼しい、また木陰のある公園などの涼しい場所で走ったほうがいいでしょう。・・・中略・・・夏に頑張って走りすぎると、秋になって、疲れから走れなくなることがあります。特にまだ暑さの残る9月には、LSDなどで夏の疲れをとりながら、走り込みへの準備をしていく必要があります。・・・中略・・・疲労を取りながら体調を引き上げるようにしてください。
引用・浅井えり子の新・ゆっくり走れば速くなる ランナーズ刊 より
私もその言葉どおりを心がけ、暑い日中にトレーニングするのは避け、涼しい夜ばかりに練習して成果を出してきました。
なにより涼しい時間のほうが楽ですよね。
それでも充分強くなれます。
また、炎天下に走ったところで、速く走れるスピードが手に入るわけではありません。
ランニング大会のシーズンは主に冬場です。
暑さに打ち勝っても良い成績にはつながらないですよね。
それよりも秋以降にダメージを残さないようにしたほうがいいです。
3・涼しい時間帯に走るのが良いけども早朝ランは注意が必要
先日医師の方がテレビでおっしゃってたことをシェアします。
熱中症の危険を避けるために涼しい時間帯に走るのがいい、と言いましたが、
早朝に走ろうかと考えている人、また、実際に早朝に走っている人は注意しなくてはならない点があります。
朝起きて朝食もとらずにすぐに練習している人って多いですよね。
体と頭が目覚めて気持よく一日をスタート出来るから、
とか
朝食摂ってからじゃあ調子悪くて走れないから、
とか
ランニング時間を確保しなくちゃならないのに朝飯なんか食ってる時間なんか無いよ! 、
とか。
危険です。
朝起きてすぐは、脳がまだ完全に機能していない状態にあります。
そうすると、心臓の動きを調整している自律神経がきちんと機能してないらしいのです。
そのためその状態で練習をすると、心拍をうまく制御することが出来ず、
最悪心筋梗塞などを引き起こして死に至る可能性がある、というのです。
怖いですよね。
3-1・心筋梗塞などの危険性を回避するには朝ラン前の朝食と時間が重要
心筋梗塞などの死亡に至る可能性のある危険を回避するには、簡単な対応で対処できます。
朝起きてすぐ走り始めるのではなく、朝食を摂ってある程度時間を置いてから走ればいいのです。
ちゃんと朝食を摂って1時間くらい時間がたってから走り始めると、
脳の機能もちゃんと目覚めるため自律神経がちゃんと働き心拍制御も安定するため安全なのだとか。
朝食をきちんと摂って走り始めるまでに時間をとるだけで、危険を回避できるなら簡単な話ですよね。
そのほかにも、人は寝ている間に寝汗をかきます。
寝ている間に水分が不足しているので、そのまま水分不足の状態のまま走ってしまうと、
血液がねばっているから心筋梗塞を引き起こしやすい、という話もあります。
そうならないためにも寝起きの水分補給も重要です。
このあたりを考えると、食事、水分ともに朝のトレーニング前には必ず必要ですよね。
朝練して倒れてしまった、なんてことにならないよう、
朝食、水分はちゃんと摂取してから、朝の練習をするようにしましょう。
3-2・とはいっても朝一に朝食なんて食べられないという人は?
しかし、こうやって朝ラン前には朝食、給水が重要とお伝えしても、
「朝起きて水分はまだしも朝食なんて食べられない ! どうしても無理 !」
という人も少なくないのではないでしょうか?
そういう「どうしても朝は食事がのどを通らない」という方はゼリータイプのものを選ぶと良いのではないでしょうか。
固形物は無理という人でもゼリータイプなら抵抗なく喉を通るでしょうし、フタを取って飲むだけなのでとても手軽に摂れるため時間もかかりません。
実際、ゼリーといってもスプーンですくうような固いものとは違いますので、ドリンクと変わらないほどスルッと入ります。
「10秒メシ」とかってCMがありましたが、一気に飲むと10秒かかりませんね。
朝起きてすぐに歯磨きをして、(朝起きたときの口の中は肛門と同じ細菌数ですよ ! )
冷蔵庫を開けてゼリーを取り出し腰に手を当てて牛乳よろしく一気飲み ! (古いか・・・)
で走るまでの時間が確保出来ますよね。
半固形なのでドリンクと比べると食べた感もあります。
また、水分も含まれていますのでそのぶん余計に水分を補うことが出来ます。
ゼリーはただエネルギー補給できるだけでなく、運動することによって効率よく脂肪を燃焼させてくれるアミノ酸タイプがおすすめです。
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(※ゼリーの箱買いって結構な重さです。)
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また、私も大事な大会には必ずゼリータイプの商品を持参していました。
特にフルマラソンには前半の給水ポイントにアミノ酸タイプのゼリーを置いて脂肪をエネルギーに変えるようにしておき、
後半のエネルギーが切れてきた頃に直接エネルギーを取り入れるようにエネルギータイプのゼリーを置いて対応してました。
すぐに体に吸収されるため、この方法は良かったですね。
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4・まとめ
夏場などの暑い時期は、練習する時間帯で体にかかる負担が大きく変わってきます。
・炎天下の日中は避け、少しでも涼しい時間帯に練習する。
・暑い日中に追い込んで練習してもあまり意味が無いうえに、かえって体を痛める可能性がある。
・日中は熱中症の危険性が飛躍的に高まる可能性がある。
・夜間練習メインでも充分強いからだが作れますよ。
・涼しい時間帯でも早朝練習するときは心筋梗塞を引き起こさないよう朝食、食後の時間、水分をしっかりとる。
このあたりを踏まえてリスクのないよう練習してくださいね。
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